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  • 2017.04.27

(記事紹介)長時間労働による労災認定事例

2017年4月17日 日本経済新聞「〇〇社員に労災認定 長時間労働で過労死 」

首都圏が地盤の食品スーパー〇〇の男性社員(当時42)が脳梗塞で死亡したのは長時間労働が原因だとして、さいたま労働基準監督署(さいたま市)が昨年6月、過労死として労災認定していたことが17日、分かった。都内で記者会見した代理人弁護士によると、男性は2011年11月から同社の志木柏町店(埼玉県志木市)で勤務。14年6月に店舗を出た直後に倒れ、脳梗塞で亡くなった。
同労基署は脳梗塞発症前の4カ月間の時間外労働が1カ月当たり平均75時間53分だったと推定。ほかにも労働時間と推定される時間があり、労災認定の目安である1カ月当たり80時間を超える時間外労働をしていた可能性が高いと判断。昨年6月28日付で労災認定した。
弁護士によると、男性は始業時刻より前に出社してもタイムカードを打刻していなかった。終業後もサービス残業していたという。遺族は「連日に及ぶ異常な長時間労働に従事していたことは明らか。今も心の傷が癒えない」とコメント。遺族は1億5千万円の賠償や再発防止策を同社に求める。〇〇は「(遺族側が求める)内容を確認し、今後の対応を検討したい」としている。


長時間労働をしていた従業員が脳卒中や心筋梗塞で死亡した場合、過労死として労災問題になることがあります。一般的には月100時間または慢性的に80時間を超える法定外残業があった場合に労災認定される可能性が高まりますが、本件のように正確な残業時間がはっきりしないケースは珍しくありません。以前は残業時間が分からない場合に「残業はなかった」と判断されることが多かったのですが、最近はある程度の証明(メールの送信時刻など)があれば長時間労働を推認するケースが増えてきています。本件でも労基署が認定した残業時間は75時間でしたが、就業状況を総合的に検討して長時間労働による過労死と認定しました。

労働時間の確認は会社の義務であり、始業時刻前の出社も法的には残業時間として取り扱われます。また仮に管理職であっても労働衛生の観点からは残業時間の確認が必要です。さらに従業員が自主的に残業時間を短く申請していても会社が責任を免れるわけではありません。問題が起きてからでは遅いので、適切な残業チェックができているか自社の体制を確認してみてください。

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