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  • 2017.11.13

労働基準法41条と管理監督者の残業問題について

労働基準法では法定労働時間が週40時間までと規定されており、これを基準としてどの会社でも法定外残業時間の管理が行われます。一方、労働基準法41条には適用除外の規定があり、一定の労働者には労働時間・休憩・休日の規定が適用されない旨が定められています。本コラムではこれらの規定について確認したいと思います。

まず原則からですが、通常の労働者の労務管理には、労基法で以下の規制が厳格に定められています。

・労働時間は1日8時間、週40時間まで(ただし三六協定の範囲内で調整可能)
・残業させる場合は割増賃金を支払わなくてはならない
・一定時間以上働貸せる場合には、昼休みなどの休憩時間を設けなくてはならない
・最低でも週1日は法定休日を与えなくてはならない
・法定休日労働に対しては、通常の残業代に加えて割増賃金を払わなくてはならない

しかし時間管理が難しく、かつ労働者保護の必要性も低いと考えられる労働者については、これらの規制が不適当とも思われます。労基法41条は、以下のような労働者に限定して上記規制を適用除外としています。

①農業や水産業に従事する労働者
②管理監督者
③監視または断続的労働者

農家や漁師さんの生活を考えれば、①が適用除外になるのは理解できるでしょう。
また業務負荷が非常に軽いものの長時間対応する必要がある業務として、「事故が起こった場合に備えて待機する監視業務」や「夜間の宿直業務」などがあります。これらは業務内容によって負担度が大きく違うため、労基署の許可を前提に適用除外が認められています。

これらに対して②の規定は、「管理職に残業代を出さなくてもよい」とされていることの根拠規定ですが、乱用されるケースが多く要注意です。
まず「管理監督者」の定義と社内の肩書き(課長、店長など)は関係なく、以下の3つの要素から総合的に判断される、というのが労基署や裁判所の考え方です。

・重要な職務と権限が与えられていること
・出退勤について自由裁量があること
・賃金面で、その地位に相応しい待遇がなされていること

これらの要素が欠けているにもかかわらず安易に管理職扱いするのは違法な運用であり、いわゆる「名ばかり管理職」としてブラック企業の代名詞にもなっています。大企業でもグレーな運用をしている会社は珍しくないので、自社の制度に問題がないか是非確認してみてください。

なお、仮に「管理監督者」に該当するとしても、長時間労働が許されるわけではありません。労災認定基準は一般従業員と管理職で違いはありませんし、会社には管理職の労働時間を把握する義務もあります。むしろ管理職の方が様々な病気のリスクを持っていることが稀ではないため、労基法の適用除外に関わらず時間管理を徹底するように気をつけてください。

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