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  • 2018.01.09

(JPHC研究紹介①)身体活動と健康との関係

JPHC研究とは、1990年に始まった大規模で長期にわたる観察型の疫学研究(多目的コホート研究)です。日本各地に住んでいる約10万人の生活習慣に関する情報を集め、10年以上の長期にわたって疾病の発症に関する追跡を行うことによって、どの様な生活習慣が疾病の発症に関連しているのかを明らかにすることを目的としています。非常に質の高い研究であり、これまでにも日本人の健康に関する様々な知見が得られています。今回はその一つとして、「身体活動と健康との関係」についてご紹介します。

本研究では当初45-74歳の人を10年間観察していますが、身体活動の種類によらず、全体的によく動いている人で、寿命前に死亡するリスクとがんにかかるリスクの低下が示されました。具体的には、身体活動度の最も高いグループは、最も低いグループと比較して死亡リスクが30-40%程度低下し、がんになるリスクも15%前後低下しました。つまり体をよく動かすと、生活習慣病の改善を通じて脳卒中や心筋梗塞を予防できるだけではなく、がんを減らすこともできるのです。なぜ運動習慣によりがんが減るのか詳細は不明ですが、特に男性では大腸がんや膵臓がんが減ることが分かっており、運動により「便秘が解消する」「(膵臓がんのリスクである)糖尿病が改善する」ことなどが影響している可能性があります。

なおこれらのリスク低下効果は、運動の種類に関わらず認められています。特に構えて運動をしなくても、通勤で歩く距離を少し伸ばす、座っている時間を減らして立っている時間を増やす、階段の上り下りを増やすなど、生活の中で可能なかぎり体を動かす時間を増やしていくことが健康の秘訣であると考えてください。

(参照HP)http://epi.ncc.go.jp/jphc/

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