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  • 2018.05.01

(記事紹介)長時間労働に伴う交通事故と会社の責任

2018年4月23日 日本経済新聞「選管職員の事故で書類送検 過労認識、上司が命令疑い」

兵庫県川西市で昨年10月、衆院選投開票の前日に市選挙管理委員会の男性職員(52)=休職中=が公用ワゴン車を運転していて死傷事故を起こしたことを巡り、県警は23日、職員が衆院選の事務で過労なのを認識しながら運転させたとして、当時、選管事務局長をしていた市職員の男性(55)を道路交通法違反(過労運転下命)の疑いで書類送検した。
市選管によると、職員は昨年9月19日から事故当日の10月21日まで約1カ月にわたり休日がなく、残業は200時間を超えていた。県警は、事故を起こした職員だけでなく、過労を知りながら運転させた上司の責任も重いと判断した。


長時間労働を続けた従業員が心身の健康を害した場合、会社や上司が管理責任を問われることは珍しくありません。それに対し、過労状態の従業員が過失により第三者に被害を与えた場合に、企業に間接的な責任が発生するか否かは曖昧な部分がありました。本件は、長時間労働に伴う集中力低下が過失の主因だった場合には、労務管理を怠った上司や会社にも一定の責任が発生することを示したものと言えます。

ただし、この事例は月の残業が200時間、法定休日すら取得していなかったという極端なケースです。例えば過労死認定基準とされる月80-100時間程度の残業でも同様の判断となるか、本件からは明らかではありません。

いずれにせよ、長時間労働を許容しない社会の流れは今後も続きます。本件のような選挙関係だけではなく、引越し業や建設業、IT企業など、一時的に業務負担が激増する可能性のある職種は少なくありませんが、常に従業員の体調に留意し、不幸な事故をなくす対策を講じる必要があります。

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