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  • 2018.07.02

働き方改革法の成立について

2018年6月28日、国会で働き方改革法が可決・成立しました。36協定の制限や残業代制度の一部除外など、労働衛生管理を行う上で極めて重要な変更が目白押しです。多くの変更点がありますが、ポイントをまとめると以下のようになります。

(1)罰則付きの残業時間の上限規制導入(36協定の改正)

36協定で認められる残業時間の上限は「月45時間、年360時間」が原則になります。従前通り特別条項により残業時間規制の拡大は可能ですが、上限は年間720時間、単月では100時間未満、2-6ヶ月平均で80時間以下に限定されます(45時間超は年6回まで)。また違反した企業への罰則規定もあります。大企業は2019年4月、中小企業は2020年4月から適用となります。
*建設業、運転、医師などは5年猶予+職種により上限緩和。研究開発は適用除外。
*休日労働は含まれない。

(2)高収入の専門職を労働時間規制から除外する(高度プロフェッショナル制度)

年収1075万円以上の専門職(金融ディーラーやコンサルタントなど)に限定し、残業代を支給せず成果で賃金を決めることが認められます。制度を利用するには、企業の労使合意と対象者本人の同意が必要であり、健康確保措置として「4週間で4日以上、年104日以上」の休日取得が義務付けられます。それに加えて、労使で「労働時間の上限設定」「2週間連続の休日」「臨時の健康診断」「勤務間インターバル」から1つ以上の対策を選択する必要もあります。さらに、対象者が自らの意思で制度から離れることができることも規定されています。実施は2019年4月からです。
*導入する全ての企業に対して労基者が指導監督する方針。

(3)正規社員と非正規社員の格差を是正する「同一労働同一賃金」の適用

同一労働同一賃金とは、正規と非正規の不合理な待遇格差の解消を目指すための規定です。正規と非正規の待遇について、以下の原則が義務付けられます。
・仕事内容や配置転換が同じ場合は差別的取り扱いをしてはならないとする「均等待遇」
・仕事内容や配置転換が同じでなくても不合理と認められる相違を設けてはならないとする「均衡待遇」
例えば、非正規社員の基本給は勤続年数や成果、能力が同じなら正規社員と同額とする必要があります。また休暇や研修も同様の待遇を受けられるように改め、通勤・出張手当も支給しなくてはいけません。合理的な理由があれば待遇差が生じても問題ありませんが、その際は会社に待遇格差についての説明義務がある点も要注意です。大企業は2020年4月、中小企業は2021年4月から導入されます。

より細かい規定については、今後厚生労働省から通達などが出ると思われます。規定によっては来年4月から適用されますので、早めに準備を進めるようにしてください。

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