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  • 2014.12.08

冷え性の予防と対策

冷え性(冷え症)は正式な病名ではありませんが、「体の末梢部が異常に冷たく感じ、そのために不眠などの不快な症状を訴えるもの」の通称です。特に冬場に症状が出やすく、女性の約5~7割、男性でも1~2割の方が症状を自覚しているといわれています。

1.冷え性の原因
手足の温度調整は「四肢の末梢血管の拡張と収縮」によって決まります。身体をリラックスさせる「副交感神経」が活発になると、四肢の末梢血管が拡張して手足の体温が上昇します。一方で、身体を緊張させる神経である「交感神経」の活動が優位になると、末梢血管が収縮して手足の体温が下がります。また、寒い環境では深部体温(体の中心部の体温)を維持するために四肢の末梢血管が収縮し、末梢体温が下がります。これらの要因による四肢の血流低下・体温低下が、冷え性の大きな原因と考えられています。

オフィスは自宅に比べて足元の温度が下がりやすく、精神的なストレスも大きいことから、冷え性がおこりやすい環境といえます。冷え性を防ぐためには「温かく、リラックスできる環境を作る」ことが必要です。

2.冷え性を防ぐために~食事について~
私たちが摂取するエネルギーの多くは体温を保つために利用されます。よって、十分な栄養を摂取しないと体温が下がり、冷え性になりやすくなります。実際に冷え性の人は、正常者に比べて摂取カロリーが少なかったり、肉や魚などの良質なたんぱく質の摂取量が少ないというデータがあります。
また、食事の回数を減らすと低血糖の時間が増えてしまい、冷え性を悪化させます。特に朝食の摂取は、睡眠中に低下した代謝を活発にして体温を上げるために必要不可欠です。

ところで、東洋医学的な考え方では、「体を冷やす食べ物・温める食べ物」があるとされています。実はこのような考え方にはあまり根拠はありませんが、温かくて糖分の含まれる飲食物には体温を上げる効果があり、いい香りのする食材には身体をリラックスさせる効果があります。そう考えると、ハチミツ入り生姜湯が冷え性の予防に用いられてきたことは先人の知恵といえます。四季に合わせたバランスの良い食事を心がけましょう。

なお、辛い物は少量なら体を温めますが、大量に食べるとかえって逆効果です。タバコやコーヒーもリラックス効果がないわけではありませんが、通常は冷え性を悪化させます。お酒も飲み過ぎは禁物で、大量飲酒時には体温調節がうまく働かなくなります。冬場の急性アルコール中毒の死因の一つが凍死であることを覚えておいてください。

3.冷え性を防ぐために~服装について~
通勤中:体温調節中枢(延髄)や体幹部の体温が下がると、深部体温を保つために四肢の血流が減ってしまいます。よって手足の冷えを防ぐためには、四肢を温めるよりも体幹や延髄を温めた方が効果的です。手袋やソックスの着用も大切ですが、寒い日にはマフラーをつけて外出しましょう。

職場内:暖房が効いているオフィス内でも、暖かい空気は上に行くため、どうしても足元が冷えがちです。毛布や小型ヒーターなどで下腹部を中心に温めることが冷え性予防に効果的です。

夏場:クーラーが効きすぎているオフィスでは、夏場に冷え性をきたすことも稀ではありません。寒さに弱い人は、羽織れるものを一枚準備しておくとよいでしょう。

4.冷え性を防ぐために~職場環境について~
男性と女性では体感温度が違い、女性の方が寒さを感じやすいといわれています。換気は短時間にとどめ、オフィスの室温が下がりすぎないようにしましょう。またフロア全体の空調だけでは足元が冷えやすいので、電気ヒーターなどの局所暖房も併用しましょう。
なお、暖房を使うと湿度がより下がりやすくなります。風邪予防のため加湿器も併用しましょう。

夏場:室温の下げ過ぎに加え、冷房の風があたると体感温度が下がります(風速1mにつき1度下がるといわれます)。外気との温度差が大きすぎるのは健康にも良くないので、クーラーは28度を目安にして弱めに設定しましょう。

5.冷え性を防ぐために~その他の工夫~
・やせ過ぎは冷え性のもと

・熱いお風呂は逆効果。ぬるめのお湯にのんびりつかる

・定期的な運動習慣は四肢の血流を改善し冷え性に効果的

・「頭寒足熱」で質のいい十分な睡眠を

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