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東京銀座の産業医事務所 セントラルメディカルサポート

Column記事

2015.02.19

花粉症対策について

2月中旬に花粉の飛散開始が発表され、今年も花粉症のシーズンがやってきました。関東地方での花粉の飛散量は例年通り〜やや多い程度と予想されていますが、昨シーズンが少なかったこともあり注意が必要です。
花粉症による就労者の能率低下は日本全国で数千億円の損失につながっているとのデータがあり、企業にとっても無視できない問題です。正しい知識を持って、早めの対策を心がけましょう!


1.花粉症を防ぐためには

花粉症は、スギやヒノキの花粉に対するアレルギー反応により鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどの症状が出る病気であり、予防には花粉への暴露量を減らすことが最も重要です。例えばメガネをするだけで花粉暴露量を4割程度減らすことができ、マスクも使用すれば暴露量を3分の1以下に減らすことが可能です。シーズン中は以下のような注意事項を守るようにしましょう。

・外出時はマスクやメガネを着用しましょう。
・髪の毛への付着を防ぐため帽子着用も効果的です。
・帰宅後は、手洗い・洗顔やうがい、鼻をかみましょう。
・衣服は表面が滑らかな化学繊維の方が毛織物より花粉がつきにくいです。
・洗濯の際には柔軟剤を使用して静電気を防止しましょう。
・外出時、帰宅時には衣服の花粉を払ってから家に入るようにしましょう。
・外で干した布団や洗濯物を取り込む前にも、よく花粉を払いましょう。
・花粉の侵入を防ぐ為、窓や戸をしっかり閉めるようにしましょう。
・部屋の加湿を心がけ、朝一番に床に落ちた花粉を掃除しましょう。


2.治療について

毎年激しい症状がみられる患者さんには、初期療法が有効です。初期療法とは、花粉が飛散する少し前(10日~2週間程度)から薬物療法を 開始する治療法で、症状の重症化を抑えられます。

花粉症治療の第一選択薬は、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬といった過剰な免疫反応を押さえる薬です(点眼薬、点鼻薬、内服薬等があります)。これらの薬剤は即効性があり副作用も強くありませんが、人によっては眠気が出ることがあるため、運転等には注意が必要です。

抗アレルギー薬で症状が抑えられない場合は、点眼や点鼻のステロイド薬を使用します。外用薬はほとんど身体の中に吸収されないので、短期間の使用であればあまり副作用を心配する必要はありません。ただし即効性がない点と、緑内障などの病気を持っている人は使えない点には注意が必要です。

鼻炎症状がメインの人には、肥大した鼻粘膜を電気メスやレーザー焼灼、薬物塗布などで外科的に切除することで、花粉症を治療する方法もあります。鼻炎には非常に効果的ですが、鼻の乾き等の問題が生じることもあるので、治療前によく主治医と相談するようにして下さい。

今まで挙げたのはいずれも対症療法ですが、根治的な治療法として花粉の抽出液を低い濃度から投与し、その後少しずつ濃度を上げて花粉に対する免疫を獲得させる「減感作療法」という治療があります。この治療は花粉症を治癒させることも可能ですが、2-3年間にわたり定期的に注射が必要になるという問題がありました。これに対し昨年から舌の下に花粉抽出液を含ませる「舌下免疫療法」が保険適用になり、以前よりも簡便に治療を行うことができるようになっています。アレルギーの専門医がいる医療機関でしか受けられない治療ですが、興味のある方はHPなどで調べてみて下さい。

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