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東京銀座の産業医事務所 セントラルメディカルサポート

Column記事

2015.03.03

長時間労働と労災認定(紹介事例2)

2015年3月3日 読売新聞 「26歳教諭の過労死認定「自宅でも相当量残業」」

2011年に26歳で亡くなった○○中学校の男性教諭について、地方公務員災害補償基金が公務災害による死亡と認定していたことがわかった。残業時間は国の過労死認定基準に達していなかったが、「自宅でも相当量の残業をしていた」と判断された。
市同僚などの証言から、死亡直前3か月間の○○さんの残業時間は月61~71時間と判明。国の過労死認定基準の「2か月以上にわたり月平均80時間以上」を下回ったが、自宅でも多くの残業をしていたことを示す、バレー部員との連絡ノートなどがあったことなどから、同基金は昨年11月、仕事による過労死を認めた。


以前のコラムで、月の残業が70時間弱でも労災が認められた事例についてご紹介しました。今回の事例も少し似ていますが、「自宅での持ち帰り勤務も労災認定の残業時間に含まれる」という判断がされた点がポイントとなります。

自宅残業は「どの程度の仕事をどのようにしていたか」という点が不明瞭な場合が多く、以前は労災認定の根拠となることがあまりありませんでした。しかし最近は、本人の日記や業務記録などから自宅で行った仕事の量と時間が推計できる場合は残業時間として加算する取り扱いが多く見られます。今回の判断もその流れに沿ったものと言えます。

自宅での持ち帰り残業は①歯止めが利かなくなるおそれがあることや、②仕事から離れてリラックスできる空間がなくなること から、通常の長時間残業よりも深刻な問題と考えられます。会社の立場からみても、管理できない時間帯での従業員の行動が労災につながるおそれがあり、リスク対応の観点から許容できるものではありません。今回ご紹介した過労死判断が、会社と従業員が「自宅での仕事は禁止」という価値観を共有して持ち帰り残業をなくしていく契機になればと思います。

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