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東京銀座の産業医事務所 セントラルメディカルサポート

Column記事

2016.06.03

(記事紹介)労災死傷者数の推移

2016年5月17日 朝日新聞「労災死亡件数、1千人下回る 介護施設では増加 厚生労働省」

厚生労働省は17日、2015年の労働災害の発生状況を発表した。労災による死亡者の数が前年より85人(8.0%)減って972人となり、統計を取り始めた48年以来、初めて1千人を下回った。一方、介護施設での腰痛など高齢化に伴う労災が増えている。労災による死亡者数は高度経済成長期の61年(6712人)がピークで、72年の労働安全衛生法の施行後は減少傾向。15年は「建設業」で墜落や転落による死亡者が減り、同50人(13.3%)減の327人。「製造業」も同20人(11.1%)減の160人だった。
けがや病気で4日以上休業した人も含む死傷者数も同3224人(2.7%)減の11万6311人だった。しかし社会福祉施設では同373人(5.2%)増の7597人だった。高齢化で担い手が増えているほか、介護施設で利用者を車いすから移す時などに介助者が腰痛になったり、入浴の介助時に転倒したりするケースが増えたという。


労災防止は職場の安全衛生管理における最重要テーマの一つであり、安全衛生委員会で労災事例を検討したり、危険予知トレーニングを行っている会社も多いと思います。労災死亡件数がピーク時の7分の1程度まで減少したことは安全管理における日々のたゆまぬ改善努力の結果であり、喜ぶべきニュースと言えます。
ただ、死亡者が発生するような重大事故が減った反面で、「転倒して骨折する」「カッターで指を切る」「重い荷物を持った際に腰を痛める」といった労災事故は多くの会社で日常的に発生しています。また、うつ病や適応障害などの精神疾患に伴う労災認定件数は右肩上がりで、年間約500件まで増加しています。
労働災害における経験則として、「1件の重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在する」という、いわゆるハインリッヒの法則があります。小さな異常や軽微な事故を放置せずに安全衛生管理に生かすことが、重大事故を防ぐ第一歩となります。労災が減少傾向にあることで安心せず、どの会社でも労災発生ゼロを目指して適切な安全管理努力を継続するようにしてください。

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