アイコスやプルーム・テックなどの加熱式タバコは、従来の紙巻きタバコと比較して健康的なイメージがあり利用者が急増しています。
確かに「比較的低温で加熱するため発がん性物質の産生が少ない」「水蒸気を吸入するだけでPM2.5などの粒子成分を含まない」など、紙巻きタバコにくらべて優れた特性があるのは事実です。しかし「有害物質が少ない=安全である」ということではありません。加熱式タバコは以下のような問題点が懸念されており、実際に日本でも重症肺炎にかかったケースが報告されています。
・溶媒などニコチン以外の成分も含まれているが、それらを長期的に吸入した場合の健康リスクが明らかではない。
・加熱温度によっては有害物質が想定より増える可能性がある。
・吸入器が故障し、火災や爆発事故につながるリスクがある。
(海外では死亡事故も発生している)
紙巻きタバコが有害であることは今では一般常識ですが、20〜30年ほど前までは「タバコには害はない」といった意見も根強く、オフィスでタバコを吸いながら仕事をする人が珍しくありませんでした。同様に、今は健康的なイメージのある加熱式タバコも、いつか健康リスクが明らかになるかもしれません。最近は加熱式タバコ限定の喫煙室を設置する会社が増えていますが、従業員の健康を守る一番の方法は「完全禁煙」であることを忘れないようにしてください。
Column記事
2019.08.29
加熱式タバコと健康リスク
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