少し古い話ですが、厚生年金の支給開始年齢が65歳へと引き上げられたことを契機に、2004年に高年齢者雇用安定法改正によって65歳定年制が義務化されました。2013年に移行期間も終了したため、現在では全ての会社で再雇用制度なども含めた雇用確保措置がなされているはずです。
それに加えて近年は少子高齢化や人手不足を背景に、定年を70歳まで延長したり、さらには定年を廃止する企業も現れています。働き続けたい高齢者にとっては朗報である一方、安全衛生の観点から見ると、高年齢労働者の増加は以下のような問題が避けて通れません。
・筋肉の減少、平衡感覚低下、骨量減少などに伴う転倒事故が増加し、
労災事故の発生率が上昇する。
・生活習慣病、脳心臓血管障害やガンなどの持病を持つ従業員の増加し、
両立支援サポートの必要性が高まる。
・認知機能や体力低下により従来の業務ができなくなった従業員に対する
業務変更や適正配置の必要性が高まる。
今後、ますます増加が見込まれる高年齢労働者が安全で健康に働き、その能力を最大限に発揮できるような職場環境の整備、働き方の見直し等の取り組みを促すために、中央労働災害防止協会が「エイジアクション100」という職場改善ツールを開発しています。
こういったツールも活用して、高年齢労働者を活用する仕組みがきちんとできているか、職場の安全衛生管理を確認してみて下さい。
高年齢労働者の安全と健康確保のための100のチェックリストを活用した職場改善ツール「エイジアクション 100」
https://www.jisha.or.jp/media/pdf/20180605.pdf
Column記事
2018.09.03
高年齢者労働者の安全・健康確保について(エイジアクション100)
著書のご紹介
心療内科産業医と取り組むストレスチェック集団分析
出版:第一法規株式会社
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