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  • 2017.07.03

(記事紹介)精神疾患の労災認定数が過去最多を更新

2017年7月1日 日本経済新聞「精神疾患の労災最多 16年度498人認定、長時間労働など」

長時間労働などで精神疾患を発症し、2016年度に労災認定を受けたのは498人で、過去最多を更新したことが30日、厚生労働省のまとめで分かった。前年度と比べて26人増えた。498人のうち3割超は月平均で100時間以上の時間外労働をしていた。いじめや嫌がらせも後を絶たず、職場の環境改善が必要なことが改めて浮き彫りになった。
うつ病などの精神疾患による労災申請は前年度から71人増え1586人。こちらも過去最多となった。労災認定を受けた498人のうち、過労自殺(未遂を含む)は9人減って84人だった。


精神疾患による労災認定が今年も最多を更新しました。20年ほど前まではわずか数十件程度しか認められていませんでしたが、ここ数年は毎年500件弱で推移しています。同じ時期に脳や心臓血管障害による労災認定が年間300件程度で頭打ちになっていることからも、職場の安全衛生管理を考える上で精神疾患の占める割合がますます高まっていると言ってよいでしょう。
全国的にうつ病をはじめとする精神疾患の患者数が急増しているのは事実ですが、このような変化の最大の理由は長時間労働やハラスメント問題に対する社会認識の変化にあります。例えば労災認定件数の3割超を残業100時間超の長時間労働者が占めますが、これは裏を返せば「長時間労働者が精神疾患を発症したら、非常に高い確率で労災が認められる」ということです。またパワハラやセクハラに該当するような問題行動や暴言は、それだけで精神的な負担度が「強」と判断される(≒労災が認められる)ことが少なくありません。
労災認定は単に労災保険の支払いが生じるだけではありません。会社が不法行為を行ったとして訴えられるリスクがありますし、社名が公表されて経営に支障が出るおそれもあります。今後三六協定の厳格化やハラスメント防止対策の就業規則記載義務化などが予定されていますが、国の制度変更を待つことなく会社の労務コンプライアンス改善への取り組みを継続してください。

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