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  • 2016.04.15

長時間労働管理における元請けの責任

仕事中の事故や怪我で傷病が発生した場合、通常労働者は所属する会社の労災保険で保護されることになります。一方、建設現場などでは元請け企業からの指示で下請け企業(あるいはさらにその下請け企業)の従業員が就労していることも多いため、元請企業と下請労働者間の「実質的な使用関係」あるいは「直接的または間接的指揮監督関係」が認められる場合には、元請企業の下請労働者に対する安全配慮義務を認め、元請けの労災民事賠償責任が認められるのが一般的な運用となっています。

また「親事業者に注意することで子事業者の労働者を守る」という同様の考え方に基づき、賃金不払いの原因が下請けいじめと認められた場合には、厚生労働省から中小企業庁や公正取引委員会に通報する制度もあります。

この辺りは皆さんご存知の通りかと思いますが、厚生労働省はこのような考え方を長時間労働管理にも応用する方針を決めました。具体的には、中小企業で働く人が長時間労働を強いられる原因に親事業者からの下請けいじめが疑われる場合、厚生労働省が中小企業庁や公正取引委員会に通報することで、中小企業の労働者が残業を余儀なくされる事態を防ごうというものです。この制度は「ニッポン一億総活躍プラン」に盛り込まれ、今年度中にも実施される方針とのことです(2016年4月15日 日本経済新聞より)。

労働者の健康増進、生産性向上、ワークライフバランスの向上などを目的に、残業時間管理は年々高いレベルを求められるようになっています。残業管理を取り巻く社会情勢は刻々と変化していますので、「今まで問題が起きていないから大丈夫」と安易に考えず、自社のみならず関連会社の就業状況も確認し、適切な就労時間管理ができる工夫を進めるよう心がけてください。

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